2017-01-09から1日間の記事一覧

料理とテクニック

料理人なら一度はハマる落とし穴がある。 超絶技巧だ。 まぁ、あまり有名ではないと思うが例えば中華料理では、豆腐を髪の毛の薄さに切り、ひとつの豆腐から十万本を切り出すという技がある。 国家認定されているはずなので、それはそれは凄い技と思うが、だ…

流行という事象

なんでも流行というものはある。ファッションでも政治でも音楽でもなんでも。 あれは、あの熱狂はなんだろうと思うことがある。若い頃は、理由もわからないし、とにかく反抗することしか思い浮かばないので、流行りの料理をメニューに入れろと言われると不機…

料理と政治

料理人とは面白いもので、料理があるところに必ず存在するわけだから、ありとあらゆる人種と交流する可能性を持っている。 まるで世界中の都市にチャイナタウンを作る中国人の如く、恐らく世界中のコミュニティに必ず一人は料理人が関わっているだろう。 我…

料理と死

人は生きているからこそ料理を作ることができ、生きているから料理を味わうことができる。 それと同時に、料理を作るということは様々な生き物の死を経てこそ、その屍の上に成り立つものであるということを現代人は忘れがちである。 屠殺場で殺される牛や豚…

味覚の思考

味覚を言葉で表現する。これほど難しいことはないと私は思う。特にそのバランスについて、後輩を教える時、誰かに料理を教える時、いつもこの問題に直面する。 結果、レシピというものを生み出すことになり、そのとおりに作らせておいて、出来上がったものを…

味覚という不明瞭なもの

料理人を続けていると、ふと疑問に思うことがあると思う。 味覚とはなんぞ? 人間の感覚なのである。体調に左右されるし、個人差もあるし、遺伝的なものもあるから、人種によってもその感覚は絶対的に違うと言える。 ちょっと風邪を引いただけでも人間の味覚…

料理人が見る世界

料理人とは何か。その答えは実はちょっと難しい。いや簡単か。 菊乃井の村田さんという有名な料理人が、先日テレビで[料理とは理を料ると書きます。理とはことわりです。だから料理人というものはまず考えないとあきません]というようなことを言っていた。 …