2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

サイレントマジョリティ。

欅坂46とか言うアイドルが歌っているサイレントマジョリティという曲を聞いた。 一糸乱れぬような統一感のある踊りをしながら、ルールに縛られたくない若者の気持ちを歌う。 若い頃の気持ちは複雑だ。 自我はあっても、社会との折り合いの付け方も知らないし…

涙など見せない。

飲食業をしていて、色々と問題は多いのだけれど、続けていて良かったなと思う時は大抵、お客様の存在に気付くときである。 日々、大量の客を捌いていると、忙しければ忙しいほど、客の顔ひとりひとりまで覚えていることは少ない。 もちろん、客商売なのだか…

どうなりたいか、どうしたいか。

主観、客観という見方がある。 ミクロ、マクロという見方がある。 お客様の立場、料理人の立場というのがある。 すべて社会という枠組みの中で、あらゆるルールだとか考え方だとか方法論という筋書きの元に、結局は個人として単体の動物としての成り行きの原…

経営者と料理人

きっと、永遠のテーマなのかもしれない。 経営者はお金を稼がなければ店を存続させられない。店が無ければ従業員の生活も守れない。 一方、料理人も、美味しい料理が出せなければ客を呼べない。客を呼べない料理人は、店に要らない。 20年以上前は、両者が別…

料理との出会い

人間の幸せとは恐らく、これというものをいかに早く見つけて自分のモノにしていくかということが大きいと思うのだ。 自分探しとか言っている暇な人は別として、生きていかねばならない限り、何かで自分を律して業を積んでいかなくては、何一つ身につかない。…

料理とテクニック

料理人なら一度はハマる落とし穴がある。 超絶技巧だ。 まぁ、あまり有名ではないと思うが例えば中華料理では、豆腐を髪の毛の薄さに切り、ひとつの豆腐から十万本を切り出すという技がある。 国家認定されているはずなので、それはそれは凄い技と思うが、だ…

流行という事象

なんでも流行というものはある。ファッションでも政治でも音楽でもなんでも。 あれは、あの熱狂はなんだろうと思うことがある。若い頃は、理由もわからないし、とにかく反抗することしか思い浮かばないので、流行りの料理をメニューに入れろと言われると不機…

料理と政治

料理人とは面白いもので、料理があるところに必ず存在するわけだから、ありとあらゆる人種と交流する可能性を持っている。 まるで世界中の都市にチャイナタウンを作る中国人の如く、恐らく世界中のコミュニティに必ず一人は料理人が関わっているだろう。 我…

料理と死

人は生きているからこそ料理を作ることができ、生きているから料理を味わうことができる。 それと同時に、料理を作るということは様々な生き物の死を経てこそ、その屍の上に成り立つものであるということを現代人は忘れがちである。 屠殺場で殺される牛や豚…

味覚の思考

味覚を言葉で表現する。これほど難しいことはないと私は思う。特にそのバランスについて、後輩を教える時、誰かに料理を教える時、いつもこの問題に直面する。 結果、レシピというものを生み出すことになり、そのとおりに作らせておいて、出来上がったものを…

味覚という不明瞭なもの

料理人を続けていると、ふと疑問に思うことがあると思う。 味覚とはなんぞ? 人間の感覚なのである。体調に左右されるし、個人差もあるし、遺伝的なものもあるから、人種によってもその感覚は絶対的に違うと言える。 ちょっと風邪を引いただけでも人間の味覚…

料理人が見る世界

料理人とは何か。その答えは実はちょっと難しい。いや簡単か。 菊乃井の村田さんという有名な料理人が、先日テレビで[料理とは理を料ると書きます。理とはことわりです。だから料理人というものはまず考えないとあきません]というようなことを言っていた。 …

料理人であるという自覚

私は、料理人である。 こうはっきりと言えるようになるまでには20年かかった。とはいえ、未だにどこかに疑問符は付いている。 私は料理人なのか? 疑い始めればきりがなく、自分で決めたからそのように呼ぶしか無く、ついにそれが自他共に認められる水準で、…

発信する時代を生きるとは

2017年。 やれ、生きにくい時代になったものだ、と言う人がいる。 私は1979年生なのでもうすぐ初老がやってくるが、こういう人はいつの時代も居て、また自分も等しく、そう思う時期があるものだと思う。 つまり、自分の人生における問題のいくつかを、時代の…